最近、人工知能の飛躍的な進化・日常生活への応用が巷で話題を集めています。
将棋のプロ棋士とコンピューター将棋の戦いも注目を集めています。
名立たるプロ棋士と予選を勝ち抜いた優秀なコンピューターによる将棋大会である電脳戦も大きな注目を集めました。
当初はプロ棋士側の楽勝が予想されましたが、コンピューター側の勝ち越しに終わりました。
その後、プロ棋士側も更に実力派のメンバーを集めて戦いましたが、完全な力負け状態と再び負け越しとなりました。
対戦するプロ棋士には事前に対戦するコンピューターソフトが渡されて、自由に練習将棋ができる条件を与えられていますが、ほとんど練習でもコンピューターに勝つことが出来ないほど実力に差があるようです。
最近になり、新しいプロ棋戦として電脳棋戦がプロ棋士間で開催されて、その優勝者が、同じくコンピューター電脳棋戦で優勝したソフトと3番勝負で戦う機会がありました。
プロ棋士では山崎八段が優勝しました。
関西の天才棋士として有名でNHK将棋選手権であの羽生現3冠王を破った実力派棋士です。
棋風は自由奔放で型にはまらない力将棋を得意にしています。
結果は、コンピューター側の2連勝で幕を閉じました。
内容的にも、コンピューター側の圧倒的勝利で、実力差が明確となりました。
将棋ファンとしては、ある意味とても残念な結果ではありますが、将棋そのものの可能性は飛躍的に増大したと言えると思います。
なぜなら、将棋自体の基本的な考え方や従来のいわゆる定跡と言われるものを超越した棋譜が表れているからです。
私も将棋をやるので、コンピューターがどんな将棋を指すのかとても興味を持っていました。
例えば、現在のプロ棋士の勝ち方の基本的な考え方として、王様をガチガチに固めた上で、少し無理気味でも攻撃して、勝ち切るというのが一般的です。
しかし、コンピューターは王様の守りは薄くても、相手にスキがあれば、ガンガン攻めまくるという従来のプロ棋士の価値観にない指し回しでプロ棋士を現在圧倒しています。
また、面白いのが初手の指し手です。
プロ棋士であれば、角道か飛車の前の歩を突き出すのが99%ですが、コンピューターの場合は、金や銀、または、王様が初手から動く場合もあります。
まるで素人将棋のような序盤なのです。
これからもコンピューターとプロ棋士の戦いに注目していきたいと思います。
どんな新しい将棋が今後プロ棋士とコンピューター間で生まれるか、本当に楽しみです!!!

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