石垣島63歳素潜り名人 スペイン対決だ!
気のいい石垣島63歳素潜り名人がスペイン対決、すなわちでの世界素潜り選手権に飛び入りする。
相手はバリバリのアスリートだ。
年齢も20~30代でこの世界でのスーパースターの戦いだ。
前夜祭に石垣島の素潜り名人が紹介されると好奇と優しさに満ち溢れた選手たちの思いやりの視線が、むしろ痛い。
要は場違いなのだ。
本人もその場違いを徐々に味わうことになる。
スペイン海は、石垣島に比べると、水温が10度以上低く、透明度も低い。
更に、海の深さ、魚の種類、地形等々、すべてが未知の世界だ。
さすがに石垣島の知識と経験が生きないんだよ。
大会の当日、果敢に挑戦するも17選手中17位だった。
3匹とれば健闘と言われたが、5匹捕まえた。
5匹とも小ぶりでさすがに他の選手にはまったく通用しなかった。
しかし、後半は少しコツをつかみ掛けていた。
他の選手は、石垣島名人をそらさず賞賛していたのは、嬉しかった。
次の日はスペインの伝説の王者とガチ対決が待ち受けていた。
石垣島のオジサンは大会後半ある程度スペインの海でのコツを会得し始めたとは言え、たった2日ばかりの経験のみ。
一方、スペインの伝説の王者は子供のころから泳ぎ回っていたその自分の庭での対決だ。
40年以上その海で育ったスペイン伝説の王者対石垣島名人2日経験者の対決!
しかし、その石垣島名人はスペインの魚の習性を既に大凡把握していたのだ。
たった2日でだよ。
試合は3時間で捕まえた魚の重量で決まる。
両者の捕まえた魚の数は、奇しくも15匹ずつ。
石垣島名人も勝負になったという自負が感じられる。
本当に可愛らしい名人なんだ。
重量は、11kg対9kgで惜しくも石垣島名人が敗れた。
スペインの伝説の名人がこの結果を一番驚いていたよ。
だって、40年以上対2日だよ。
僕は涙が止まらなかったよ。
実質的には、石垣島名人の勝ちだよね。
石垣島名人が島を出て奥さんに勝ってくるぞと言った言葉に嘘はなかった。
石垣島名人万歳!
あなたは日本男児の心意気と名人芸を見せてくれた。
石垣島名人ありがとう!
勇気と根性をありがとう!
↓海の幸は万国共通!ズドーンとカニ2.6KG!
