藤井聡太七段は、2018年度の最終局を歴史的な妙手で大逆転勝利を飾った。

相手はベテラン強豪の中田八段だ。
腕力には定評があるし、序盤の駆け引きにも秀でている。
案の定、序盤中盤は中田八段が真骨頂を発揮して、藤井聡太八段にかなりの差をつけた制勝ペースだった。
最新の将棋ソフトによる形成判断では、1500点程差がついているので、並の棋士では逆転は絶望的だった。
しかし、そんな絶体絶命の状況でも、藤井聡太七段の場合には何かしらの逆転への期待感を抱かせるのだ。

最終盤で藤井聡太七段が投了も止むを得ないと考える局面で、銀のただ捨ての奇手を放ったのだ。
この手はどの他のプロ棋士も読んでいない、また、読めない手だった。
中田八段も考慮時間が残り3分だった。
藤井聡太七段はその時点ですでに秒読みだった。
中田八段は残り時間を使い切って応手を放った。
ほとんどのプロ棋士も同じ手を指したと考えられるごく自然で最善手と思われる手だった。
しかし、なんとその手が大大逆転を読んだ。
藤井聡太七段が次に指した手が妙難解な絵に描いたような妙手順の詰め将棋だったのである。
まさに将棋の歴史に残るような妙手だったのである。

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