仏教の教えの中に菩薩(ぼさつ)がとるべき行動規範として、六波羅蜜(ろくはらみつ)というものがあります。




菩薩とは、仏教を通じて他の人を幸せにしようと強く決意した人を言います。

六波羅蜜は、以下の六つの内容です。

布施(ふせ):人の悲しみを除き人に幸せを与えるすべての行為
持戒(じかい):幸せに生きていくためにしてはいけない行為
忍辱(にんにく):自分も人も傷つけない調和のとれた行為
精進(しょうじん):人間性を高めるための努力
禅定(ぜんじょう):心身ともに真理と一体となった状態
智慧(ちえ):人がそれぞれ持つ個性と人間に共通した無限の可能性を同時に洞察する能力

本日は六波羅蜜の持戒についてご紹介したいと思います。

持戒とは、文字通り自分自身に対する戒めを保つ(守る)という意味です。

具体的には出家者に対して以下の十の戒めが基本となります。

1.殺生(せっしょう)しない=無駄に他の生命を奪わない
2.偸盗(ちゅうとう)しない=他人のものを盗まない
3.邪淫(じゃいん)しない=異性と一生涯交わらない
4.妄語(もうご)しない=うそを言わない
5.綺語(きご)しない=きれいごとを言わない
6.両舌(りょうぜつ)しない=二枚舌を使わない
7.悪口(あっく)しない=わるぐちを言わない
8.瞋恚(しんに)しない=自分中心の怒りを持たない
9.貪欲(とんよく)しない=必要以上の欲を持たない
10.愚痴(ぐち)しない=智慧から離れない




また、在家信者(出家せず仕事と家庭をもつ信者)に対して以下の五つの戒めが基本となります。

1.殺生(せっしょう)しない=無駄に他の生命を奪わない
2.偸盗(ちゅうとう)しない=他人のものを盗まない
3.邪淫(じゃいん)しない=伴侶以外と交わらない
4.妄語(もうご)しない=うそを言わない
5.飲酒しない=酒を飲まない

5の不飲酒はスリランカでは徹底しています。




持戒を保つことにより(戒)、
心・体・生活・人生が安定して(定)、
物事の本質が見極められるようになり(慧)、
苦しみから逃れ(解脱)、
その苦しみからの逃れ方を人に語ることができるようになり(解脱知見)、
煩悩がなくなり(心解脱)、
智慧が身に付き(慧解脱)、
自由自在の境地に到達する(俱解脱)
と言われています。

これを八解脱と言います。

持戒の目標は八解脱となります。

こんな境地に至れた時、世界がどんな風に見えるのか本当に憧れます。




上記掲載写真はすべてコロンンボの道端に咲いている名もない植物です。